2024 11,26 |
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2009 07,01 |
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昨日の妄想を大幅に修正? して、小ネタらしくしてみました。詠み続けるってすごいなー みたいなことを考えつつの曽芭です。よろしければご覧になってやってくださいませーっ
この記事に伴いまして、昨日の元記事(同ネタ)を削除いたしました。 ガンバレを伝えてくださる皆様、メールをくださったあなた様、本当にありがとうございますーっ! この上ない励まし、そして幸福です! 松尾芭蕉が魔法を使って、河合曽良のことを連れていく。 不可思議な世界へ連れていく。 けれどもそれは芭蕉のための、彼自身のための魔法であるから、 本当は彼にしか解らない。 芭蕉のほかには解らない。 それでも曽良は受け止める。 それなのに曽良は受け止める。 両腕をいっぱいひきのばし、芭蕉の魔法を受け止める。 もしも魔法が曽良のため、ふたりのための魔法なら、 ふたりのためだけのものとして、ほかの誰にも見えないだろうに。 それだから曽良は考える。 ときどき、どうしても考える。 本当に自分のためだけの魔法が、彼からつむがれるようなら好いのに。 けれどもすぐに考え直す。 願いつづけることは、ない。 誰にとっても意味のないまま、彼の魔法が終わるのだなんて、 きっとひどいことなのだろうと。 世界にとって、ひどいことだと。 このようなことを思う己の、どこまで馬鹿らしいものであろうと。 願いつづけることはないまま、魔法の中を、ひそやかに巡る。 一方で曽良は芭蕉のために、とても手のこんだ料理をつくる。 それは細工めいたものであったり、 あるいは流行りの天ぷらであったり、 何かと定まりはしないのだけれど、 芭蕉のための料理である。 どのような食卓に並ぶのか、 どんなかたちに飾り付けられて、 どのように並べられるのか、 ずっと前から、定まっている。 作り始めるその前に、芭蕉のためだと、定まっている。 曽良の料理はなにも決して、芭蕉のためだけのものではない。 けれども芭蕉のための料理は、すなわち彼のためだけの料理だ。 彼のために、と生み出されたもので、 芭蕉の皿に乗っかるのだし、 彼の箸にて、つつかれる。 だから芭蕉は曽良の料理を、口の中へと放り込む。 それから頬をゆるめてみたり、 あるいは、そうでなかったりする。 そのさまを真っ直ぐに見つめながら曽良は、 じっと唇をむすんでいる。 という、葛藤。 という、しあわせ。 という、愛情。 という、生業。 という、ふたり。 途切れるまでは紡がれて、 どこかで途切れたそのあとに、 ふたたび紡がれることも、ある。 繰り返すことの選ばれる、 ふたりの、いのち。 そして今日も、ふたり。 PR |
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