2024 11,26 |
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2009 10,04 |
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秋が。小ネタ(月見曽芭)ですが、よろしければお暇つぶしに!
月がきれいですね。 あなたのためになら、死んだっていい。 どうぞこの首を絞めてください。 引き換えはその骨で結構。 月がきれいですね。 「月を少しだけ切り取ってさ、呑み込むんだ。もちろん噛んだらだめだよ」 「食べごたえはなさそうですね」 「いいんだ。おつまみなんだから」 「酒は?」 「夜を抱いてる薄雲。ぜんぶ貰ってしまおう」 空にはなんと詫びるつもりでいるのだろうか。 星たちとそれから満月は、肌寒い思いをするのに違いない。 欠けない月が揺らいでいるのを視界に入れる。 その波の狭間には、どうしても見えない世界があるのだった。 芭蕉のことを見失いそうになっては、曽良の両目が、まばたきを繰り返す。 「寝惚けているんですか」 「まさか。まだまだ酔ってもいないさ」 「届くはずがない」 「けど、移ろっていく」 「…………届く、わけがない」 月がきれいですね。 あなたのためになら、死んだっていい。 月がきれいですね。 揺らいでいるのを視界に入れる。 あなたの、姿。 松島の月まづ心にかかりて、松尾芭蕉は詠まず。 月がきれいだったらしいので勢いに任せたりして、まこと申し訳ありませんでした…… PR |
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