2024 11,26 |
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2009 05,15 |
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※ この記事の小ネタにはケンジ×藤田の要素が含まれております。 ケンジという名のその少年は人間である。 藤田という名のその少年は人間である。 ケンジという名のその少年はただの人間である。 しかし、藤田という名のその少年はただの人間ではない。 藤田という名のその少年はただの人間ではない。 ただの人間ではないが、ただの物の怪でもない。 藤田はただの人間ではない。 ただの物の怪でもない。 藤田は人間である。藤田は、人間ではない何らかの物の怪である。 藤田はただの人間ではない。どうしてただの人間ではないのかというのが、藤田自身にもよく解らない。 よく解らないのであるから、そうであることを望んだというわけではない。 藤田はただの人間にはなれない。 ただの物の怪になるつもりもない。 そのどちらにもなりきれずに、たったひとつだけの秘密を抱えて平然と生きていくつもりでいる。 たったひとつの秘密というのは、たったひとりのために在るものだ。 だから藤田は秘密を抱えて生きてきた。 だから藤田は、抱えてきたはずの秘密を手放した。 手放したその秘密はしかし、決して失われたわけではない。契約に姿を変えて今でも生き続けている。 契約はひとりきりでは結べない。 満月の夜が終われば藤田の姿は元へと戻る。ただの人間のような姿へと戻る。 しかし、契約に姿を変えたかつての秘密が、元のようにただの秘密へと戻ることはない。 たったひとりのものではなくなったそれが契約でなくなる日は訪れない。 例え『ふたり』のうちのどちらかが失われようとも、契約でなくなる日は訪れない。 藤田は自ら秘密を捨てた。たったひとりのためのそれを捨てた。 藤田はただの人間ではない。そして、ただの物の怪でもない。 藤田は人間である。藤田は物の怪である。 どちらでもない。どちらともいえる。 ケンジという名のその少年はただの人間である。ただの人間であるから、物の怪ではない。 どちらかでしかない。だから藤田とは異なっている。だから、藤田とも同様である。 ふたりは、たったふたりのためだけの、ただの契約を結び合っている。 藤田はケンジの親友である。 親友の絆もまたひとりきりでは結べないので、つまりはケンジも藤田の親友である。 どちらでもあり、どちらでもないもの。どちらかでしかないもの。 秘密であることを忘れた契約。 親友。 真実はたったこれだけしか見つからない。けれどもたったふたりのためには、これだけで充分に過ぎるほどだ。 ずっと以前のボツネタが発掘されたので、調子に乗って出してしまいました……! 勢いだけで書いてみて、こういった感じのものを色々なカップリングでやりたい! とか思っていた時期がありました…… PR |
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